このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。
BayPRESS 838号 /2018年02月24日発行
今月13日から来月14日まで、清水庁舎移転に関する市民からの意見募集が始まった。初日、田辺市長は清水駅で「多くの市民から意見を」と呼びかけた。
しかし、1月25日の記者会見では、清水庁舎を清水駅東口公園に移転する方針は「たとえ反対意見が多くても変更しない」と断言。市民との意見交換会も「実施しない」という。
また、建設検討委員会の「説明が拙速で足りない」との指摘には、自治会を通じて「配布しているパンフレットが一つの誠意だ」と語り、「市民の代表である検討委員会に理解してもらった」と話すが、10名の委員中市民公募は2名、しかも応募総数は5名だった。
公募委員の発言は中立的で高く評価できる。ただ、市長委嘱の委員会を「市民の代表」と位置づける神経が分からない。何のための意見公募か。そもそも市民に問うべきは「移転方針に対する意見」のはずだ。
意見は、住所・氏名を明記のうえ郵送のほかスマホ(市HP)等でも受付。
BayPRESS 837号 /2018年01月27日発行
「西郷(せご)どん」は鹿児島市加治屋町に生まれた。江戸時代は下級武士の居住地だったが大久保利通、内閣総理大臣山本権兵衛など数多くの偉人が育った。司馬遼太郎は「明治維新から日露戦争までを、一町内でやったようなもの」と評した。
薩摩藩には地域ごとに郷中(ごうじゅう)とよばれる、独特の青少年教育があった。特定の師を持たず、先輩が後輩を指導し、お互いに助け合う。歴史学者、磯田道史氏によれば、子供たちはここで判断力、決断力、そして実行力を伴った「知恵」、そしてリーダーシップを身につけた。
こどもクリエイティブタウン「ま・あ・る」が5周年を迎えた。小学生が仕事体験等を通じ自主性や創造性を育み、社会・経済の仕組み学ぶ。時代や社会背景が変わっても変わらないことがある。知恵は人とのかかわりの中で学ぶもので、知識はその道具。さらに知恵とは知識を使って人に役立つものを作り出すこと。
「ま・あ・る」が今後、さらに進化し、やがて、日本や世界をリードする経営者など優れた人材が育つことを期待したい。
BayPRESS 836号 /2017年12月09日発行
12月3日は、地域防災訓練の日。各地で自主防災による避難訓練などが行われた。
最も大切なことは発災直後、自分と家族の命を守ること。訓練の成果が発揮できるかはそれからだ。言い方は悪いが即死ならまだしも家具や柱に挟まれ、激痛に耐えながら長時間救助を待つのはつらい。
平成7年に起きた阪神・淡路大震災では、死者の8割以上が建物の倒壊、家具の転倒などによる圧死だった。救出されたのに数時間後に死亡するクラッシュ症候群も多数含まれる。各家庭での家具等の転倒防止、家屋の耐震対策が不可欠だと思う。特に昭和56年以前の旧耐震基準で建てられた木造住宅は大きな被害が予想される。
マグニチュード8~9といわれる南海トラフ巨大地震の発生確率は、10年以内に20%から30%と極めて高い。
静岡市では県と協力して、「プロジェクト TOUKAI(東海・倒壊)-0」を推進している。専門家による診断事業、木造住宅耐震補強事業、ブロック塀等耐震促進事業などメニューも豊富だ。状況に合わせて丁寧に相談に乗ってくれる。都市局建築部建築指導課安全推進係
BayPRESS 835号 /2017年11月25日発行
「中学校の教科書にも書いてありますが地方議会は制度上、与党なんてないですよ」。姫路市で開かれた全国市議会議長会フォーラム。議会改革先進市、会津若松市議会の目黒章三郎議長は全国から集まった約二千人の市議を前にこう切り出した。自らを与党と称し市長の引き立て役になっている議員たちへの痛烈な皮肉だ。
「古いモノを見たければ博物館か議会へ行け」と言われないよう不断の努力を…。伊万里市議会の盛泰子前議長は「二度と定数削減を突き付けられない議会」を目標に改革に着手。緊張感の中で議員の資質が高まっているという。
いたるところで議会不要論さえ出ている。一方、「もし議会不信が表面化していないとしたら、『議会のドン』が自治体を牛耳っている証拠、むしろ最悪」。東大政治学研究科の金井利之教授はこう指摘した。
改革に前向きに取り組んでいる議会とそうでない議会、二極化は一層進む。「一般的に改革推進派は2割。中間が6割。反対派が2割。まずは積極的な2割で前に進め」と四日市市議会の豊田政典議長。
市民にとって本市の議会はどうだろうか。改革に向け不断の努力が必要だ。
BayPRESS 834号 /2017年11月11日発行
何が彼を動かしたのか…。IZU PHOTO MUSEUMで開催の「澤田教一 故郷と戦場」展に行った。
学生時代に澤田の残した一枚の写真に衝撃を受け、憧れた。UPI通信の報道カメラマン。1936年青森市生まれ、29歳で戦火の絶えないインドシナ半島に赴き、34歳の時、取材中にプノンペン近郊で銃殺された。
写真展のメインは1965年にベトナムの激戦地で撮影された「安全への逃避」。これこそ、私が衝撃を受けた一枚の写真だ。米軍の爆撃から逃れるため、幼い子供たちを抱え、必死の形相で川を渡る二組の親子。銃弾をかいくぐりながら撮影したこの写真が世界報道写真大賞、ピュリッツァー賞を受賞。彼を「世界のサワダ」に押し上げた。
さらに決定的な写真を撮るために、彼はより危険な戦場へ。その動機を、名誉欲や金銭欲、危険を乗り越えていく陶酔感と評する人もいた。
写真をじっくりと見ながら改めて考えた。彼を戦場に駆り立てたのは何か。それは、報道の「良心」と「覚悟」、プロカメラマンとしての「自信」であったに違いない。
文化の日、学生時代に戻ったような気分になった。
BayPRESS 832号 /2017年10月14日発行
先日参加した勉強会で森信三氏が掲げた「望ましい人間像の」の五大条件を知った。
第一、自分一人で判断のでき る人
第二、人々と協調のできる人
第三、実践的な人
第四、常に国家社会と民族の運命について考える人
第五、さらに世界人類の将来について思念する人
森氏は京都帝国大学在学中、哲学者、西田幾多郎氏に学び、哲学者、教育者として戦後の教育界に影響を与えた。
衆議院議員選挙が公示された。意中の人はお決まりだろうか。きな臭さが増す世界情勢。国政に携わる候補者には、一、二、三は当然、常に国家社会と民族の運命について考え、さらに、世界人類の将来について思念、行動する人間を強く望みたい。
前回選挙(平成26年)の投票率は清水区で54.37%。実に半数近くが棄権した。果たして日本はそれだけ安全で、すべてに安心できる国なのか。
有権者が「選挙で政治は変わらない」という意識を変えない限り、子どもたちの将来は変わらない。
あなたは一票にどんな思いを託しますか。
BayPRESS 830 号 /2017年09月09日発行
「ラン活」という言葉、知っていました?「子供や孫にお気に入りのランドセルを贈りたい。」そんな思いのご両親、祖父母が早め早めにと予約、購入活動に入ることだそうです。
総務省の家計調査によると10年前、通学用カバンへの支出が最も多くなる時期が3月だったのに対し、数年前より夏頃から徐々に支出金額が増え、10月にピークを迎える傾向にあるとのこと。背景の一つが少子化。平均購入金額も年々上昇しているようです。
実は私も50と○年前、祖父母にランドセルを買ってもらいました。大切に使うべきランドセルに乗って滑り台を滑ったりと、相当罰当たりな使い方をしましたが、何とか6年間使うことができました。
こんな使い方は論外にしても、元気な子供たち、少々乱暴な使い方にも耐えうるものを選んであげたいですね。
10月15日の日曜日は孫の日(まごのひ)。通販を利用される方や、遠く県外のお店まで出向く方も多いようですが、アフターサービスが整っているかどうかは選択の重要なポイント。地元にも全国的に有名なランドセルの老舗メーカーがあります。ぜひ、足を運んでみてはいかがですか。