プリズム

このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。

BayPRESS 853号 /2018年09月22日発行

教員増やして 特別支援学級の悩み

 市立小学校の特別支援学級を視察した。自閉症・情緒学級に通う児童数は8名。主要4教科のうち、社会と理科は通常学級に通うが、国語と算数は1年から5年の児童8名が一つの学級で授業を受けていた。

 同校の校長は「子どもたちには個性、能力の違いもあり、学級担任と支援員各1名では、潜在能力を発揮させる十分な指導ができない」と顔を曇らせる。
 
 教員や支援員の負担も重く「児童数が4名を超えたら、もう一名教員を増やしてほしい」との現場の願いは切実だ。

 市教委では、文科省が特別支援学級の児童8名に教員1名と定めてることを理由にあげ、同省へ基準緩和の要望を続けていくとしているが早急な対応は難しい。

 しかし、給与の国庫負担分等を含め、市が全額負担することを決めれば教師の追加配置はすぐにでも可能なはずだ。

 現在、市立130の小中学校中、72校に418の特別支援学級がある。通学している児童生徒数は966名。

 この5年間で知的、自閉症・情緒障がいの子どもたちの数は、増加傾向。弱者に優しい市であって欲しい。

BayPRESS 852号 /2018年09月08日発行

「静岡市はいいねぇ」 郷土思う気持ち大切に

「さくらももこさんが亡くなりました。」会議が終わり、携帯に残されていたメッセージは知人の新聞記者からだった。 「ご本人と関係のある方のコメントを至急取りたいのですが、どなたか…」聞き終わらないうちに、言いようもない寂しさを感じた。

 清水区民の多くが同じ気持ちだったと思う。まるちゃんの暮らしを、とても身近に感じながら、同郷のさくらさんの活躍を誇りに思っていた。

 岡小学校の地域公開授業で小学校3年生の子供たちに「まるちゃんの町は大洪水の巻」を引用し、七夕集中豪雨の話をした。入江小学校への通学路にあった歩道橋の上から見た風景も、写真に収め子供たちに見せた。さくらさんが好きだったといわれる景色だ。

 視察で県外に行くときには、議員の多くが「静岡市はいいねぇ。さくらももこ」と書かれたイラスト入りの名刺を持参した。かわいいイラストは久能山東照宮、模型の世界首都、さくらえび天日干し…、視察先で必ず話題になった。

 さくらさんが愛した清水、郷土を思う気持ちを大切にしたいと思う。心からご冥福をお祈り致します。

BayPRESS 851号 /2018年08月25日発行

借金残高は増加傾向に 建設事業と住宅ローン

市が今後、立て続けに建設を予定している、市役所新清水庁舎や水族館を核とした海洋拠点文化施設(清水区)、歴史施設や文化会館の建て替え(葵区)などは、いずれも数十億から百数十億円規模の経費が見込まれている。
 
大型建設事業などを行う際に、市は資金調達のために借り入れを行う。市の借金が増えると、将来の負担が大きくなり、時代の変化に伴う出費を工面するのが難しくなっていく。

住宅ローンと同じ。家を建てる時、一家の将来にわたる収入や子供の成長に伴う教育費、急な病気や家屋の修理なども十分に考慮するはずだ。

人口も税収も右肩上がり、高度成長期ならともかく、これからこの街を担う子どもたちの肩には、人口減少に伴う税収減、高齢者福祉に対する費用負担増などが重くのしかかる。

静岡市の市債(借金)の残高は平成28年度決算で4482億円。増加傾向にある。

私たちが将来にわたって本当に必要とする規模、内容の施設なのか。負担はどうか。

全国の市町では、大規模建設事業を見直す取り組みが進んでいる。

BayPRESS 850号 /2018年07月28日発行

集中豪雨で大谷放水路 先憂後楽は必要な資質

西日本豪雨による死者は20日現在で219名。亡くなられた方々のご冥福と、今なお避難所に身を寄せている方々が、一日も早く日常の生活に戻れるよう心から祈りたい。

1974年静岡市。7月7日から8日にかけて降った雨は508ミリを記録した。

高校一年の夏だった。雨続きだった野球部の合宿が終わり、友人たちと七夕見学に出かけてた。突然降りだした雨は傘が差せないほど激しくなった。巴川の堤防をこえた濁流が町に流れ込む光景を目の当たりにした。

七夕集中豪雨。この災害で27名の尊い命が失われた。

1978年、巴川は全国初の「総合治水対策特定河川」に指定され県と市は大規模な河川改修工事に着手した。

大谷放水路。総事業費553億円。七夕豪雨から25年をかけ1999年に完成。葵区古庄付近で巴川から分流し、出水時には毎秒150トンの水(約2秒で25メートルプールを満たす水量)を駿河湾に逃がす。過信は禁物だが成果は大きい。

「先憂後楽」…先見力を持って誰よりも先に危機を察し、後の平安を見て楽しむ。リーダーに必要不可欠な資質だ。

BayPRESS 849号 /2018年07月14日発行

若者は観光親善大使 郷土へ愛着と誇りを

「今度、静岡に寄るんだけど、どこか良いとこ教えて」
「う~ん。思いつかないな~」

先日、久能山東照宮権宮司姫岡恭彦さんとの雑談の中で、県外から参拝に来た学生たちとの会話が話題となった。

学生たちは「三保の松原、日本平の風景、そして、荘厳な東照宮の社殿、どれをとっても素晴らしかった」と興奮気味に話し、「なぜ、静岡出身の友人が思いつかなかったのか不思議」とも。

話を聞いて「どきっ」とした。学生時代、友に故郷の良いところをどれだけ語ってきただろう。

市教育委員会学校教育課では小学5年生から中学3年生を対象とした「しずおか学副読本」の作成に取り組んでいる。

「副読本は徳川家康公を含む郷土史や、山間部の魅力を伝えるオクシズ、前浜のことを知るしずまえ、など6分野に分けて編集を進めています」と話すのは石井康義指導主事。来年度から、学校のパソコン画面で学ぶことができる。

進学や就職で市外に出ていく若者たちは、静岡市の観光親善大使でもある。
 
「郷土への愛着と誇り」を育てる副読本の完成がとても待ち遠しい。

BayPRESS 848号 /2018年06月23日発行

歴史の伝承を担う 次郎長翁を知る会

次郎長翁を知る会(山田倢司現会長)の総会に出席した。

明治元年9月18日、清水港内で起きた咸臨丸事件の犠牲者を葬るため、次郎長が壮士墓を建立してから今年で150年になる。
   
今年度は9月17日に記念事業が行われるほか、次郎長史跡の探訪事業や次郎長巷談の開催などが予定されている。

総会資料によると、同会の源流は古く昭和3年、梅蔭寺内に次郎長銅像を建立した「精神満腹会」。銅像は太平洋戦争で供出され、昭和27年に「次郎長顕彰会」によって再建された。

その後、次郎長没後百年にあたる平成4年に顕彰会再結成の話が服部令一氏(次郎長生家)、府川松太郎氏(追分羊かん)から上がり、発起人として七代目鈴木与平氏(鈴与)、後藤磯吉氏(はごろもフーズ)、佐々木哲雄氏(清水銀行)、竹内宏氏(長銀総合研究所 初代会長)、林仁山(梅蔭寺)の5氏が名を連ね、次郎長翁を知る会が設立された。

現会員数は108名。「次郎長の事を知らない若い方や、歴史が好きな方は是非」と山田会長。年会費は二千円。

事務局(公財)するが企画観光局清水事務所

BayPRESS 847号 /2018年06月09日発行

幸福度ランキング13位 体系的な対策必要

「全47都道府県幸福度ランキング2018年版」が東洋経済新報社より刊行された。  政令指定都市別では全20政令市中、浜松が総合1位、静岡市は13位だった。

浜松市は財政健全度など自治体の基本的な力を示す基本指標で3位、健康診査受診率など健康分野で2位、家族や地域社会のつながりを表す生活分野で3位と高順位だった。

一方、静岡市は基本指標が14位、雇用環境など仕事分野が13位、国際会議外国人参加者数など文化分野が14位。生活分野では2位だったが、総合順位で及ばなかった。

同社オンライン編集部は「基本指標は、人口動態や所得、財政健全度など、都市の持続可能性や住民生活の根幹を支える重要な都市の土台。各都市が抱える課題等を的確に捉え、状況に即した総合的かつ体系的な対策を講じることが求められる」としている。

静岡市では大型の建設投資が立て続けに予定されている。市民の幸福度を高めるため、総合的かつ体系的な計画となっているのか。厳しい財政状況下、後世に中途半端な施設と借金だけが残ったと言われぬよう、議会審査のハードルは高くあるべきだと思う。