プリズム

このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。

BayPRESS 890号 /2020年05月30日発行

世界のタンゲを壊し耐震へ 現清水庁舎建設時の思い①

 コロナ対策を理由に新清水庁舎の建設計画が一旦停止した。経済への影響は深刻で長期化を覚悟しなくてはならない。現清水庁舎は使い続けることを前提に再検討すべきだ。 築37年の清水庁舎は本当に「耐震性に問題があり、補強するより建て替えたほうが良い」とされる建物なのか。

 市当局はが現庁舎の耐震性能について「建物自体は倒壊する危険性は低いが、かなりの被害を受ける」と説明する。

 かなりの被害とはどのような状態か。平成29年3月の総務委員会で公共資産経営課長は、「被害の程度をもう少し具体的に言うと、つり天井等が落ちる可能性は否定できないがその程度、大きな被害は起こらないだろう」と答えている。対策は十分可能だ。

 現庁舎の前、旧清水庁舎は「世界のタンゲ」と言われた丹下健三氏の設計。「国立代々木競技場」も氏の設計。
  
 その庁舎を壊してまで、現庁舎に建て替える理由は「大地震にも耐える」ことにあった。設計は㈱佐藤武夫設計事務所(現株式会社佐藤総合計画)。天津オリンピックセンタースタジアムやエコパアリーナを手掛ける設計集団。 次回以降、現清水庁舎がどのような思いで設計されたかを振り返る。続 


記事の一覧へ