プリズム

このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。

BayPRESS 952号 /2023年07月29日発行

給食費無償化は国の仕事で 総額23億円 厳しい財政状況

 8月4日付の静岡新聞読者投稿欄に「給食費無料 なぜ反対か疑問」という記事。

 要約すると「県内市町や全国各地で給食費の無料化が始まっている。静岡市でも実現してほしいと署名を集めた。市議会本会議を傍聴した。反対意見はないのに、なぜ反対多数で不採択か…」

 6月定例市議会に提出された「小・中学校の全児童・生徒の給食費の無償化を求める」請願書。

 7月3日の市民環境教育委員会審査では、無償化そのものへの反対意見は聞かれませんでした。

 不採択とした主な意見は二つ。一つ目は国が取り組むべき仕事であること。義務教育と同様、地域間で格差があってはならないとする意見。
 二つ目は全体の10%にあたる児童生徒は、すでに就学援助制度で無償になっていること。

給食費は小学校で一食280円、中学校で325円、総額は一年間で約23億円。

請願を採択しても、安定財源確保の目途立たず、実現不可能という厳しい財政状況も背景に。

 限りある財源(税金)使途の優先順位を決めるのは市長。それを審査するのが議会。無駄な投資はないか、日頃からのチェックも必要です。

BayPRESS 952号 /2023年07月29日発行

みなと祭りでお神輿体験 創立50周年「清水港會」

 お神輿がどんなものかは知ってる。触ったことはないけど、ちょと担いでみたい…。じゃ、一緒に担ぎましょう!

 所属の清水港(みなと)會では担ぎ手を募集中。初めて方も気軽にご参加を。
 8月6日㈰の正午、お神輿は美濃輪稲荷神社を出発。次郎長通りから水神社、途中休憩をしながら合同庁舎前を練り歩き、16時30分にマリンビルで終了です。

 今年で創立50周年を迎える清水港會は清水区を拠点に活動する神輿同好会。みなと祭りをはじめ、静岡市内の神社の祭礼や同好会の渡御にも参加しています。

 神輿にはちょっとしたルールや担ぎ方がありますが、担ぎながら覚えていけば大丈夫。なによりも「ソイヤ」「ソイヤ」の掛け声に合わせ、マイペースで元気に楽しく担ぐのがコツ。

 大人たちのそろい半纏も粋ですが、小若(子供)のまつり衣装はとても可愛く、夏休みの思い出としても最適。家族での参加も大歓迎です。

 貸し半纏あり。体験希望や入会、質問はお気軽にQRコードからお問い合わせ下さい。一度担ぐと、はまるかも!

BayPRESS 951号 /2023年07月01日発行

市議等が復活と継承願い 「三保地引網保存会」設立

 コツは曳き方にある。遠く海面に浮かぶ黄色い浮きを目印に、左右同じスピードで、歩くようにゆっくりと。

 浮きが砂浜に近づくに従って期待が膨らんでいく。小さな魚がはねただけで「大漁かも」と、顔を見合わせる親子。

 砂浜にあがった網の中では、60センチを超える真鯛やコショウダイが勢い良くはねた。
 宮沢圭輔市議が宮城島昌典元清水漁協組合長の指導を受け、地引網の復活と継承、体験学習の機会にと「三保地引網保存会」を立ち上げた。

 今朝は34組の家族が集合。くじ引きはハズレなく、それぞれが新鮮な土産を持ち帰ることができた。

 参加者の笑顔を見ながら嬉しくなった。当初は、船上で網が絡まったり、曳くスピードが速すぎたりと、失敗の連続だった。手のひらにも満たない魚がわずかに入っているだけの時もあった。それでも、参加者は回を重ねるごとに増えていった。
何よりも朝の潮風が心地よい。
 今、我が家の冷蔵庫では、コショウダイが煮付になるのを静かに待っている。
 現在試行中で参加費は抽選券一枚付き一家族二千円。詳しくは「三保地引網保存会」で検索。

BayPRESS 950号 /2023年05月27日発行

政策に根拠と裏付け重視 市政改革や見直しに着手

 難波市長就任後、事業の打合せを行った職員は「田辺市政はパッション(情熱)重視、難波市政はエビデンス(根拠・裏付け)重視。政策の立案、進め方は180度違う」と話す。

 政治判断には根拠や裏付けが不可欠なのは当然。「前市長を否定するわけではないが」と前置きしながら「これが普通なのかもしれない」と本音を漏らした。

 改革や見直しが始まっている。「世界の大きな知を活かした行政執行研究会(仮称)」は6月からスタート。最新の科学技術に精通した有識者を集め、新事業の立案につなげる。

 大規模施設事業の見直しも進む。海洋・地球総合ミュージアムは、これまでの博物館的展示ではなく研究開発への貢献など、公的施設として整備意義を重視した内容にする意向だ。

 また、スタジアムについては、IAIスタジアムの改修費用を明らかにする一方、エネオス用地の課題や条件などを精緻に調べるため、直ちに調査実施事業者の公募手続きに入るという。

 6月定例市議会初日の13日には所信表明が行われる。今後4年間の市政運営で静岡市がどこまで変わっていくのか注目していきたい。

BayPRESS 949号 /2023年04月22日発行

地域の力衰弱 危機的状況  市政と議会に意識改革必要

 難波市長が大井川利水関係協議会に入会する意向を明らかにしたことに対し、自民党静岡市議団の鈴木和彦会長は、『もっと謙虚な人かと思っていたが、強引になってしまった。議会を尊重し、相談しながらやってほしいと注文を付けた』という。

 『自民党市議団が今回の選挙で難波市長を全面支援した経緯がある』ことを踏まえ、4月14日静岡新聞が報じた。

 難波氏は当選直後「特定の政党から支援を受けたからと言って、その意向に大きく影響を受けることは無い」と断言。 鈴木会長の発言は「議会」を「自民党市議団」に変えると筋が見えてくる。

 人口減少率が、全国20の政令市中で最も高い理由につて、難波市長は「ハコモノや行政サービスの無償化は分かりやすいが、その一方で都市の基礎体力、体幹強化策は先送りにされてきた」と指摘。

「これまでの延長上の市政では地域社会の大きな力が衰弱してしまう危機的状況にある」とさえ話す。

 「議会」は行政を監視する役割を十分に果たしてきのか。

 難波市長の手腕に期待するとともに、旧態依然とした「議会」にも意識改革が求められている。

BayPRESS 947号 /2023年02月11日発行

関東大震災から百年 教訓新たに 本所防災館でパニック状態に!?

 「忘れること」は健康法ともいわれています。嫌な体験や経験を忘れることで幸せな毎日が過ごせるとも言えます。でも、世代を超えても忘れていけない教訓があります。

 先日、地区防災会の研修で、墨田区にある東京消防庁本所防災館に行ってきました。ⅤR防災コーナーでは特殊なゴーグルをつけて、地震、風水害を疑似体験したり、煙が充満する廊下を出口に向かって迷いながら逃げたり、手すりの無い部屋で四つん這いになり阪神淡路大震災の揺れを転がらないように耐えたり…。

 これまで、様々な施設で似たような経験してきても、環境が変わると手順を忘れチョットしたパニック状態に。定期的に訓練、しっかりと記憶しておかないと、いざ、と言う時役に立たないことを実感してきました。

 百年前の9月1日に発生した関東大震災での死者行方不明者は10万5千人。その後も、阪神淡路大震災では5千5百人、東日本大震災で1万8千人もの命が失われました。

 南海トラフ地震での死者数は23万にと言われています。自然災害の教訓だけは風化させず、しっかりと伝え、備えておきたいですね。

BayPRESS 945号 /2023年01月01日発行

笑顔の絶えない一年に 「癸卯」は心機一転の年

 ゆく年、くる年。

今年はどんな年でしたか。来年はどんな年にしたいですか。

 振り返れば、新型コロナウィルスの感染拡大は日常生活に大きな影響を与え、台風15号は清水区に大きな被害をもたらしました。

 23年の干支は「癸(みずのと)卯(う)」。 干支は古代中国で発達した陰陽五行説という、未来を予測するための統計学。

 「癸」は植物の内部にできた種子が大きさを測れるまで大きくなった状態。「卯」
は茂。

 繁栄をもたらす命が生まれ、繁栄していく年。縮んだバネが解き放たれ、一気に伸びていく、そんな年にしたいですね。

 ベイプレスでは、エスパルスのJ1復帰に向けての戦いをはじめ、健康や福祉など清水の身近な情報を伝えていきます。

 また、駅前銀座や清水銀座をはじめとする清水区の商店と区民の生活が密接に結びつくよう、双方にとってより良い賑わい作りにも、これまで以上により深く関わってわっていきたいと思います。

 清水区の区民の皆様や、弊紙を支えていただく企業、商店の皆様が、笑顔の絶えない一年になりますよう。スタッフ一同、心よりお祈りい
たします