このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。
BayPRESS 959号 /2024年02月17日発行
東静岡駅のアリーナ建設計画が実現に向けて動き始めた。市が負担する建設費は想定で266億円、収容人員は最大1万人。独立採算が前提で運営費は全額民間事業者が負担し、市に運営権対価を支払う。経済波及効果については30年間で4890億円と試算する。今後の精査が必要があるが、前向きに検討していく価値はある。
一方、前市長が退任直前に仕上げた海洋文化施設の場合、市負担の建設費は約94億円。アリーナに比べ少ないが、市民から入館料を徴収した上、さらに15年間で70億円の運営費を(年間5億円)を市が負担することになっている。経済波及効果も18年間で600億円とアリーナ(18年換算で2934億円)に比べ、高いとは言えない。
しかも、2026年4月の開業予定は、基礎杭の測定ミスや、東海大学との調整が難航し、最大で1年遅れる見込み。建設コストの値上がりによる負担も気掛かりだ。
海洋文化の拠点施設の必要性は認めるが、厳しさを増す市財政からも、全てにおいて市民が納得する、より良い施設とするためにも、難波市長による根本的な見直しを期待したい。
BayPRESS 957号 /2024年01月01日発行
清水区では新たな賑わいに向けての芽が出始めています。 日の出地区では、この11月にエスパルスドリームプラザ「新館パークサイド」がオープン。次郎長通り商店街では大石朗紀会長が「じろちょうマーケット」など、様々なイベントを仕掛けています。
また、清水駅前銀座商店街では商店街だけでは解決できない問題を解決し、新たに活性化を担う組織として、9月に「株式会社アウンしみず」(新谷 琴美代表)が設立されました。
コロナ感染症の発症が静岡市で初めて報告されてからもうすぐ4年。社会活動や経済に大きな影響を与え続けてきた感染症は本年5月に5類相当となり、コロナ禍前の日常に近づいているようです。
ゆく年、くる年、読者の皆様にとってこの一年は、どんな年でしたか。そして来年はどんな年にしたいですか。ベイプレスは9月で創刊43年を迎えました。経営的には厳しい状況が続いていますが、このまちに住む人々の絆がますます強くなること、人が集い笑顔が広がることを願い、紙面を作っていきます。 スタッフ一同、皆様のご多幸を心よりお祈りいたします。
BayPRESS 956号 /2023年11月18日発行
2006年に障害者自立支援法が導入され、「障がい者ビジネス」が容認された。これに伴い、例えば、障がいのある人が生活や健康管理面でのサポートを受けながら、共同生活を営む住宅「グループホーム」も一気に増えた。地域で暮らす障がい者にとってメリットはある。しかし、質に関しては様々な評判も耳にする。
本市にも70を超えるグループホームがある。そのうち二分の一が株式会社等の運営だ。中にはそこに暮らす利用者の利益を守れない状況が懸念されるホームもあるという。
市の調べでは、本年8月末までの直近 一年の通報等件数は 30件。内訳としては、利用者への暴力等虐待疑いに関するものが10件、施設職員の言葉遣いやサービス内容に関するものが 10件、家族や地域住民等への説明不足に起因するものが10件だった。
一連の制度は、特に重い障がいをもつ人たちをより過酷な状況に追いやっていないだろうか。 私たち自身、障がいのある子どもの親や祖父母になった(なる)かもしれない。 自分事として障がい者たちの将来の事、考えてみる必要があると思う。
BayPRESS 955号 /2023年10月21日発行
9月定例市議会が閉会した。難波市長は本会議場にフリップを持ち込むなど、積極的な情報発信に努めている。
一方、静岡市議会はどうだろう。早稲田大学マニフェスト 研究所が行った令和 4年度の議会改革ランキングによると、静岡市議会は政令指定都市20市中17位。1位は京都市議会。一年中議会を開催す る通年議会。常任委員会までネット中継するなど、常に改革に取り組んでいる。
静岡市議会では地方自治法の改正に伴い、先ごろ議長が議会基本条例の改正について7会派に意見を求めた。創生静岡、共産党、緑の党からは運用を含め、具体的な改正改革案があがった。
改正箇所「なし」は4会派。自民党は「条例改正必要なし」、 志政会は「条例とは別に大規模災害につ いて別途協議必要」、公明党は「条例は理念条例。災害や議会運営は別に議論必要」、まちづくり研究会は「必要であればその時に」だった。
市議会議員選挙の 過去5回の投率は、53%から40%に低下。 市は大学生や学識経験者と連携し、投票率向上に向けた具体策を検討している。秘策はない。投票率向上には議会改革が不可々。議論を始めるべきだと思う。
BayPRESS 952号 /2023年07月29日発行
8月4日付の静岡新聞読者投稿欄に「給食費無料 なぜ反対か疑問」という記事。
要約すると「県内市町や全国各地で給食費の無料化が始まっている。静岡市でも実現してほしいと署名を集めた。市議会本会議を傍聴した。反対意見はないのに、なぜ反対多数で不採択か…」
6月定例市議会に提出された「小・中学校の全児童・生徒の給食費の無償化を求める」請願書。
7月3日の市民環境教育委員会審査では、無償化そのものへの反対意見は聞かれませんでした。
不採択とした主な意見は二つ。一つ目は国が取り組むべき仕事であること。義務教育と同様、地域間で格差があってはならないとする意見。
二つ目は全体の10%にあたる児童生徒は、すでに就学援助制度で無償になっていること。
給食費は小学校で一食280円、中学校で325円、総額は一年間で約23億円。
請願を採択しても、安定財源確保の目途立たず、実現不可能という厳しい財政状況も背景に。
限りある財源(税金)使途の優先順位を決めるのは市長。それを審査するのが議会。無駄な投資はないか、日頃からのチェックも必要です。
BayPRESS 952号 /2023年07月29日発行
お神輿がどんなものかは知ってる。触ったことはないけど、ちょと担いでみたい…。じゃ、一緒に担ぎましょう!
所属の清水港(みなと)會では担ぎ手を募集中。初めて方も気軽にご参加を。
8月6日㈰の正午、お神輿は美濃輪稲荷神社を出発。次郎長通りから水神社、途中休憩をしながら合同庁舎前を練り歩き、16時30分にマリンビルで終了です。
今年で創立50周年を迎える清水港會は清水区を拠点に活動する神輿同好会。みなと祭りをはじめ、静岡市内の神社の祭礼や同好会の渡御にも参加しています。
神輿にはちょっとしたルールや担ぎ方がありますが、担ぎながら覚えていけば大丈夫。なによりも「ソイヤ」「ソイヤ」の掛け声に合わせ、マイペースで元気に楽しく担ぐのがコツ。
大人たちのそろい半纏も粋ですが、小若(子供)のまつり衣装はとても可愛く、夏休みの思い出としても最適。家族での参加も大歓迎です。
貸し半纏あり。体験希望や入会、質問はお気軽にQRコードからお問い合わせ下さい。一度担ぐと、はまるかも!
BayPRESS 951号 /2023年07月01日発行
コツは曳き方にある。遠く海面に浮かぶ黄色い浮きを目印に、左右同じスピードで、歩くようにゆっくりと。
浮きが砂浜に近づくに従って期待が膨らんでいく。小さな魚がはねただけで「大漁かも」と、顔を見合わせる親子。
砂浜にあがった網の中では、60センチを超える真鯛やコショウダイが勢い良くはねた。
宮沢圭輔市議が宮城島昌典元清水漁協組合長の指導を受け、地引網の復活と継承、体験学習の機会にと「三保地引網保存会」を立ち上げた。
今朝は34組の家族が集合。くじ引きはハズレなく、それぞれが新鮮な土産を持ち帰ることができた。
参加者の笑顔を見ながら嬉しくなった。当初は、船上で網が絡まったり、曳くスピードが速すぎたりと、失敗の連続だった。手のひらにも満たない魚がわずかに入っているだけの時もあった。それでも、参加者は回を重ねるごとに増えていった。
何よりも朝の潮風が心地よい。
今、我が家の冷蔵庫では、コショウダイが煮付になるのを静かに待っている。
現在試行中で参加費は抽選券一枚付き一家族二千円。詳しくは「三保地引網保存会」で検索。