プリズム

このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。

BayPRESS 887号 /2020年03月28日発行

社会的生命奪うウワサ話 思いやりの優しいまちに

新型コロナウィルスの脅威は二つ。一つはウィルスの「飛沫感染」。もう一つは人が生みだす“経口感染”だと思う。

静岡市によると「一例目の濃厚接触者である患者家族の PCR 検査の結果、陰性であることを確認。二例目の患者に関しては各交通機関・施設について消毒対応済。スーパーについては映像等で患者の毎回のマスク着用、会話が無かったことを確認。医療機関受診後に立ち寄った薬局では短時間の滞在と双方のマスク着用を確認。それぞれ濃厚接触者はいないと判断した」としている。感染拡大の可能性は低いとの判断だ。

一方、人が生み出す脅威は「ウィルスが存在しない“経口感染”」とも言える。

感染者はどこのだれか。勤務先は、家族構成は、買い物はどこで…。自分や家族を守りたい気持ちは理解できる。

だからと言って、確証のないウワサ話や、個人のプライバシーに関する話が口から口へと伝わっていくのは怖い。時には人の社会的生命を奪ってしまうことさえある。患者も好んで罹患したわけではない。家族の心情はどうだろう。

やがて抗ウィルス剤が開発される。感染防止に努めながらも、人を思いやる優しい「まち」であり続けて欲しい。

BayPRESS 886号 /2020年03月14日発行

リスクは市民生活の崩壊  不安を鎮め冷静に行動を

『休校中のミラノのヴォルタ高校のスクィラーチェ校長が、同校のHPで生徒たちへ送ったメッセージが話題になっている』。ローマ在住35年の書籍翻訳家、上野真弓さんがブログの中で翻訳し取り上げた。

校長は『マンゾーニの名著 “許嫁”に書かれたペストの流行を引用し「今の状況で最もリスクが高いのは、社会と人間性を台無しにすることだ」というメッセージを同校のHP上で生徒たちへ送った』。

『ここにはすべてが書かれています。外国人を危険と見なすこと、最初の感染者を執拗に探すこと、病気を蔓延させた疑いのある者の追跡、デマを煽る声、馬鹿げた治療法、生活必需品の買い占め…』。

生徒たちに『冷静でいること、集団パニックに巻き込まれないこと、予防対策をして、日常生活を続けること』と呼び掛けた。

さらに、『このような出来事における最大のリスクは、社会生活と人間関係が毒され、市民生活が荒廃することです』とし、『私たちの最も貴重な財産である社会と人間性を守るために、理性ある思考とともに行動しましょう』と結んだ。

蔓延していくのはウィルスだけではない。私たち大人こそ、不安を鎮め冷静な行動を。(K)

BayPRESS 885号 /2020年02月29日発行

駅周辺に複合スタジアムを  相乗効果で活性化の拠点に

今月6日、清水エスパルスの山室晋也社長が就任のあいさつで田辺市長を訪問し、新スタジアムの建設を要望。田辺市長は市の行政計画を併せていくと応じたという。

理想はガンバ大阪の本拠地で、約4万人収容のパナソニックスタジアム吹田。収容人員は約4万人で建設費は約140億円。全てが募金でその約半分をパナソニックが負担した。

わが街の人口規模等を考えると、募金だけで早期に実現するのは難しい気がする。

9日「新サッカー場が欲しい サッカー王国、復活を目指して」と題した座談会がマリナートで開催され、商業施設を併設、ライブ会場としても利用可能な世界中の複合スタジアムが紹介された。まちのシンボル、活性化の拠点として親しまれているという。運動の広がりを期待したい。

清水区では新庁舎(約94億円)と、海洋拠点施設(約240億円…内70億円は入館料収入)の建設が進んでいるが、庁舎による賑わい創出や拠点施設の採算性は疑問だ。
それぞれの機能や施設規模を見直し、スタジアムと複合化してはどうか。場所はJR清水駅東口周辺。関係企業への協力要請や、方針の大転換など壁は高いが、大きな相乗効果が期待できると思う。(K)

BayPRESS 884号 /2020年02月08日発行

財政硬直度は高い水準  市と議会は緊張関係を

10日から2月定例市議会が始まる。39日間の会期の中で令和2年度の一般会計当初予算の審議も行われる。

財政状況は厳しい。予算編成に際し、財政局長は各局長、区長に次のように通知した。

「令和元年の当初予算では約50億円の財源が不足し、基金などの取り崩しで対応。市債(市の借金)残高も4,614億円となり、直近の5年間で217億円増加した」

さらに、「財政の中期見通しでは令和2年度以降は70億円前後の財源不足が生じるなど、市財政の硬直度は高い水準にあり、新たな財政需要への対応が困難になっている」

また、予算編成では各局の概算要求枠を対前年度比でマイナスにし、歳出予算の総額を厳しく抑えるマイナスシーリング方式がとられた。

このことは市の姿勢として高く評価できるが、問題はこのようにして集めた財源を何に使うかだ。爪で拾って箕でこぼすようなことがあってはならない。

議会側には市長が出した議案を可決、否決、もしくは修正して可決するという選択肢がある。最初から全議案に賛成の姿勢では、市と議会の緊張感は失われる。議会が、追認機関とみなされたとき、議会はその存在意義を失う。(K)

BayPRESS 883号 /2020年01月25日発行

庁舎移転で署名運動開始 市民の総意 的確に把握を

清水庁舎整備計画について市民にその賛否を問う住民投票条例の制定を求める署名活動が1月23日から始まる。

2か月間(清水区の署名期間は衆院補選の関係で1/23~2/25・4/27~5/24)で市内全有権者の50分の1、1万1,187人以上の署名を集めれば、市議会に住民投票の実施を求めることができる。

同計画の事業費は約94億円。築約36年の清水庁舎を、同じ津波浸水想定区域内に位置するJR清水駅東口に移転新築するというもの。

市は新庁舎を防災と賑わいの拠点と位置づけるとともに「市民の意見聴取は済んでおり、問題はない」と判断、関連議案を9月定例市議会に上程、賛成多数で可決された。

しかし、疑問は残ったままだ。報道各社が実施した調査結果では、反対が賛成を上回た。市と議会の判断が市民の総意と異なる可能性が高い。

住民投票は議会制間接民主主義を補完する制度だ。静岡市の憲法と言われる自治基本条例に定められ、市政の特に重要な事項について、広く市民の総意を的確に把握するために実施することができる。

大地震の発生確率は年々高まり、財政も厳しさを増していく。残った疑問は市民の力で解いていくしかない。(K)

BayPRESS 881 882号 /2020年01月01日発行

笑いは副作用ない百薬の長 「繁栄の子年」読者の弥栄を

「頑固な院長が笑いで病院を一新しようと、診察後に待合室で落語会を企画するが、院長の落語を聞くと体調が悪くなると、患者や看護師たちは足早に帰ってしまう」。

現役の医師でもある、落語家の立川らく朝さんの「寄席外来~笑いの効用~」の一節。らく朝さんは、「笑いはストレスを解消、癌や高血圧の防止にもつながる」と話します。

笑いの効用と言えば、精神科医で作家でもあった斉藤茂太さんの著書「一笑一若 一怒一老」が思い浮かびます。「大いに笑えば一歳ずつ若返り、怒ったり悲しんだりすれば一才ずつ老いる」と。

さらに、笑いは副作用のない百薬の長として、大阪国際がんセンターでは「漫才ロボ」を作り、本格的な臨床実験に着手するなど、笑いの効用については、多くの医師たちが医学的効用を認めています。

干支は亥年から子年へ。相場の格言に「子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる」という言葉があります。

格言通り繁栄の年になるよう、笑う事を忘れず健やかな一年としたいですね。スタッフ一同、読者の弥栄を心よりお祈り申し上げます。【㈱ベイプレスセンター代表取締役 風間重樹 スタッフ一同】

BayPRESS 880号 /2019年12月07日発行

庁舎解体費最大で32億円  総事業費は膨らむ可能性も

 10月28日付の中日新聞に「清水庁舎解体、最大32億円、杭撤去で4倍強に増、静岡市試算公表せず」の見出し。

 市が庁舎の解体撤去費をこれまでの約8億円の4倍強に相当する、最大32億円と試算していた。「試算額は公表されず、桜ヶ丘病院にも伝えていない、庁舎移転の総事業費は約100億円から120億円位に 膨らむ可能性がある」。

 議会でこの問題を取り上げた。基礎部分を支えるコンクリート製の杭は133本。太さは1mから2m、杭の長さは高層部分で約15m、低層棟で約25m。杭同士の間隔は南北7m、東西約6m。 

 市は「庁舎跡地に桜ヶ丘病院が移転するため、杭を再利用してもらう方向で調整している」と話すが、病院側は態度を明確にしていない。

 老朽化を理由に庁舎を移転するのに、基礎部分だけが老朽化せず、数十年に渡って再利用可能とは理解しがたい。基礎がしっかりしているのなら、庁舎も大丈夫だろう。しかも杭の再利用は本市に前例はなく、全国的にも極めてまれなケース。利用しない杭は、廃棄物処理法により撤去しなければならない。
 
 公表しなかったのは意図的なのか認識が甘いのか。民間企業ならあり得ない話だ。(K)