このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。
BayPRESS 809号 /2016年10月08日発行
「なれ合いや根回しで事を丸く収めるのではなく、都民の前で決定過程をつまびらかにする」。小池百合子東京都知事は所信表明でこう語った。そして「知事にも都議にも職員にも公僕の精神が求められる。公の意識を持たない者が個のために公益をねじ曲げてはならない」と強調した。
さて、桜ヶ丘病院の移転問題。清水庁舎と桜が丘公園とどちらが最適か。残念ながら田辺市長は、明らかにすべき過程を踏まなかった。清水区の将来を決める重大な決定過程を、他人任せにするという決定をした。
運営母体の理事長に対し、市長名でどのような公文書を手渡したのか。一連の経過を含め、当局から議会へ正式な説明はない。一体、どこで、だれと、このような筋書きを描いているのだろう。
もし、移転先を清水庁舎に決めれば、必然的に庁舎は解体。清水駅東口公園への移転計画が一気に現実味を帯びる。
田辺市長の思惑通りかもしれないが、それで良いのか?なぜ、自らの考えを自らの言葉で話せないのか。決定過程の説明責任を果たさない限り、公益をねじ曲げていると言われても仕方がない。
BayPRESS 807号 /2016年09月10日発行
9月定例市議会が始まる。補正予算に加えて決算審査、そして総括質問の準備と慌ただしい。
人口減少が進む。全国津々浦々、地方自治体はその対策に躍起だ。しかも本市はそのスピードが早い。将来推計で2025年に約65万人、2040年に約56万人まで減少する。
この流れを食い止めるべく、田辺市長は「2025年総人口70万人の維持」を掲げた。他市と同じことをやっていたのでは目標の達成はあり得ない。まずは、全庁一丸となってその目標に進むべきと思うが、緊張感は感じられない。
前例主義があらゆるところに顔を出す。市議会でもたびたび指摘される問題だ。機能を失った前例の踏襲は、「無責任の連鎖」そして「保身の現れ」にほかならない。まずは意識改革が急務だ。
本来は率先して行政の風土を変えるべき市長が、最近その風土に埋没しているように思えてならない。
総括質問は議員一人三回の質問(登壇)が許されるが、市長答弁は原則一回目の最初だけ。「以下は局長に答弁させます」が慣例だ。他市に例はない。まずは議会答弁から変えてはいかがだろうか。
BayPRESS 805号 /2016年08月06日発行
23日、桜ヶ丘病院の移転を考える会と市側との会合は最終局面を迎える。同会は田辺市長に出席を求めたが、他の公務との調整がつかず欠席だという。
津波浸水想定区域で、災害対策本部を置くことさえ危ぶまれた清水庁舎を、なぜ候補地として残すのか。病院移転で周辺に賑わいが生まれるというが、どういうことか。
その前に、現庁舎はどこへ、どのような形で移転するのか。水面下では清水駅東口公園に移転、高層マンションと一体的に建設し、その借地料で庁舎建設費を賄うという計画が動き出している。しかし、その隣接地では国内最大級の火力発電所の建設計画が進行中だ。計画に支障はないのか。
過日、市長は地元経済団体主催の講演で「日の出地区の企業跡地を取得しアクアリウム施設(水族館)を建設。同地区を世界レベルの海洋文化拠点にするする」と話したという。港周辺の開発と海洋研究と人材育成、それに観光を結び付けようという構想だ。
市の構想と、これら一つ一つの問題との整合性をどう考えているのか。市長は市民の不安と疑問に直接答えるべきだと思う。
BayPRESS 803号 /2016年07月09日発行
議会質問を前にした、先々週の土曜日。朝起きたら喉が痛い。「根性で治るだろう」と思ったのも束の間、鼻水が「つつ~っ」。慌ててクリニックへ。 「あ~、喉チン○が真っ赤だね~。痛いね~」と先生。採血したばかりのデーターを見て「ほら、白血球高いね。闘いは始まったばかり。応援の薬を飲もう」と元気づけてくれる。席を立とうとしたら「あれっ、尿酸値も高い。一週間試しに薬出しとくよ」と追加のダメだし。
ガラガラ声と微熱はそれから2~3日続いた。質問日の前日に何とか体調が戻り、原稿が仕上がったのが当日の午前2時。「もしあの時、根性に頼っていたら」と考えたら、背筋が寒くなった。しかも、議場では年下の議員が初の痛風発作で苦しんでいた。内心冷やり…。「議会終わったら検診受けなきゃ」。
議会では「健康寿命を延ばすための政策」を議論。各種検診の受診率向上に向け、行政のお尻を叩いているというのに。
手遅れになる前にまずは健診。勤務先等で受診機会のない人の、骨粗しょう症などの各種検診の相談は 健康づくり推進課
BayPRESS 802号 /2016年06月25日発行
静岡商工会議所公表の1~3月期の景気動向は全業種で悪化。「需要の停滞」「利用者ニーズの変化への対応」が経営上の課題となっている。
企業のステークホルダー(利害関係者)とは従業員、顧客、取引先や株主等である。従業員とは理念が合致しているか。時とともに変化する顧客の要求に柔軟に応えられているか。また、取引先とは連携強化が進んでいるか。その結果、業績と株主へ利益配分が決まる。
行政の最も大きなステークホルダーは市民。本市行政にこの意識が徹底されているとは思えない。特に幹部職員の頭が固い。万事が前例主義。「法令順守」と言えば恰好はいいが、時としてその頑な姿勢が市民の反感を買う。
救護病院でもある桜ヶ丘病院の移転先二案。市の姿勢は「清水庁舎は津波浸水区域内だが街の賑わいが期待できる」。一方の「桜が丘公園内は安全だが法令上の問題等がある」と否定的だ。これに対し周辺住民は「法令順守より人命優先。街の賑わいを病院に求めるのは非常識」と声をあげる。
日本各地で不気味な揺れ。度重なる震災の教訓を得てなお、市民の声に心から応えようとする姿は見えてこない。
BayPRESS 801号 /2016年06月11日発行
「燃えろよ燃えろ あーかーぐーみー」「 僕らは白い稲妻…」。小学校の運動会。元気いっぱい大きな声で歌う新一年生、上級生のリードが頼もしい。この子たちが成長し、安心して暮らせるまちを創らなければと改めて思った。
作家村上龍氏の書籍「13歳のハローワーク」。「子供たちが好奇心を大切にし、好きな職業を早い時期に選ぶことができれば」という思いで幻冬舎より出版され、ベストセラーに。
2005年に公式サイトが立ち上がり、今では月間800万ページビューを超える。5月、同サイトで検索された将来なりたい職業のトップは「金融業界で働く」。政治家は、なんと91位だった。
政治不信は高まる一方だ。地方議会もご多分に漏れず。昨年3月、武蔵野市で「市議会の廃止」が一般市民から提出された(産経新聞5月29日付朝刊「にっぽん再構築・地方議会が危ない」)。「執行部案をただ通すだけの無駄な存在」というのがその理由だった。
果たして、このまちの市民は静岡市議会をどう見ているのだろうか。質問のあり方、情報の公開と共有。議会改革は待ったなしだ。
BayPRESS 800号 /2016年05月28日発行
ベイプレスは、今号で紙齢800号を迎えます。前身である清水リビング新聞の創刊は1981年9月26日。多くの読者、スポンサー様に支えられ、大きな節目を迎えました。心より感謝申し上げます。
創刊以来、徹頭徹尾地域密着主義を貫いてきました。少子高齢化が進む「まちづくり」には温かなコミュニティの存在が不可欠です。今後とも様々な活動を積極的に取材し、フレッシュで信頼性の高い生活情報を提供していきます。
また、全ての人に優しい「清水」を目指し、障がい者の活動もサポートしていきます。
活力ある清水の創出を目指し、今一度原点へ。そして、紙齢900号に向けスタッフ一同力強く第一歩を踏み出します。引き続きご愛読、ご活用賜りますようお願い致します。
【経営理念】
一、私たちは人と人とをつなぐ企業として「地域に密着」し清水とともに発展していきます。
二、私たちは「頼りになる企業」を目指し、いかなる時にも「誠実」に行動していきます。
三、私たちは全ての出会いに「学ばせていただく」という謙虚な姿勢でのぞみ、日々人間力を高めていきます。