プリズム

このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。

BayPRESS 857号 /2018年11月24日発行

将来への備えは十分か 子どもたちのトチの実(下)

 市案では、清水庁舎の建設予定地はJR清水駅東口公園。8階建てで延べ床面積1万3371㎡。事業費は約74億円。完成は22年末。

 水族館と博物館を融合した「海洋地球に関する総合ミュージアム」は、東洋製缶跡地周辺約1万㎡を取得。開館は21年以降。年間来場者数を約60万人と想定。駐車場については周辺民間敷地で開発を誘導する。総事業費は数十億から百数十億円とも。

 旧青葉小学校跡地で計画が進む歴史文化施設は、3階建と吹抜棟で延床面積は約5千㎡。総事業費は最大で60億円。開館予定は21年。

 静岡市民文化会館の再整備の事業費は最大のケースで約174億円。2千席の大ホールや7千席のアリーナなどを整備。26年度完成を目指す。

 市の公共建築物は12年4月末で4285棟230万㎡。築30年以上が55%、維持更新費は年平均で117億円。急速に老朽化が進み、今後30年間の維持更新費は総額で約9260億円との試算もある。

 07年に330億円だった扶助費(生活保護や児童福祉等)は17年に646億円に。財政状況は今後厳しくなる。新しい施設整備に関しては、将来の負担と効果について明確な説明と市民合意が求められる。


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