プリズム

このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。

BayPRESS 928号 /2022年03月12日発行

財政硬直で迫られる選択と集中 海洋拠点施設かスタジアムか?

 凍結されていた海洋拠点施設建設事業が動き始めました。

 展示コンセプトは駿河湾。入場料は大人1500円、子供料金750円。入館者数は初年度67万人、15年間で700万人を見込んでいます。 新年度予算には入館料収入を除く15年間の運営費70億円(年間4億6千万円)と、建設費100億円の計170億円を計上。建設費はマリナートの約76億円を抜き合併後最大規模。

 経済界の強い要望もあり、「公共投資を呼び水に民間投資を促す」と意気込む田辺市長。しかし、周辺開発に係る民間投資の計画は不透明。また、大規模改修等、長期的な収支予測の説明も不十分です。

 本市の財政は今後、人口減少にともなう税収減と、福祉関連費用の増大により硬直化が懸念されます。加えて、歴史博物館(46億円)、静岡市民文化開館改修費(160億円)など、大型建設事業がほぼ同時にスタート。新規事業には選択と集中が強く求めらます。

 清水区ではサッカースタジアム建設計画も始動。水族館との複合化を含め、どちらに財源を集中するのか。

 現下の社会情勢も踏まえ、慎重な検討が必要です。


記事の一覧へ