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BayPRESS 846号 /2018年05月26日発行
清水港の礎を築いた次郎長の生家が、国の有形文化財指定を受け静岡市に寄贈された。
老朽化が進み早急な改修が必要となっていた生家。「何とか後世に伝えたい」との思いを子孫で所有者の服部千恵子さんから聞き、6年前有志たちが「次郎長生家を活かすまちづくりの会」を立ち上げた。
「まずは雨漏りだけでも直したかった」と話すのは、同会の牧田充哉理事長。最初は顔見知りの個人や企業商店回りから始めた資金集めも、しばらくすると、「後藤磯吉・悦子福祉及び教育奨励金」の活用や、耐震住宅100%実行員会(東京都港区)、清水北ロータリークラブ、清水銀行、鈴与株式会社、フジ物産株式会社など大きな支援先に繋がっていった。
「人が人を呼んだ。奇跡的ともいえる展開だった」と牧田会長は振り返る。「腹を据えれば何でもできる。そんなことを、教えてくれた…」。
清水の次郎長は人を魅了する並外れた力があったのだろう。その力、今なお衰えず。2020年は次郎長生誕200年の年に当たる。清水の宝が一つ新しく生まれ変わった。生家をいかしたまちづくり、今後の活動に期待したい。
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