プリズム

このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。

BayPRESS 802号 /2016年06月25日発行

桜ヶ丘病院はどこへ 反感買う頑な姿勢

静岡商工会議所公表の1~3月期の景気動向は全業種で悪化。「需要の停滞」「利用者ニーズの変化への対応」が経営上の課題となっている。

企業のステークホルダー(利害関係者)とは従業員、顧客、取引先や株主等である。従業員とは理念が合致しているか。時とともに変化する顧客の要求に柔軟に応えられているか。また、取引先とは連携強化が進んでいるか。その結果、業績と株主へ利益配分が決まる。

行政の最も大きなステークホルダーは市民。本市行政にこの意識が徹底されているとは思えない。特に幹部職員の頭が固い。万事が前例主義。「法令順守」と言えば恰好はいいが、時としてその頑な姿勢が市民の反感を買う。

救護病院でもある桜ヶ丘病院の移転先二案。市の姿勢は「清水庁舎は津波浸水区域内だが街の賑わいが期待できる」。一方の「桜が丘公園内は安全だが法令上の問題等がある」と否定的だ。これに対し周辺住民は「法令順守より人命優先。街の賑わいを病院に求めるのは非常識」と声をあげる。

日本各地で不気味な揺れ。度重なる震災の教訓を得てなお、市民の声に心から応えようとする姿は見えてこない。


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