プリズム

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BayPRESS 829号 /2017年08月26日発行

最大限の備えで守った命 阿蘇医療センター視察

会派視察で阿蘇医療センターを訪ねた。前身は昭和25年設立の阿蘇中央病院。平成25年1月から本体工事が始まり、同26年8月開院。124床。鉄筋コンクリート造で外来棟は耐震、中央診療棟と病棟は免震構造。屋外には救急ヘリポートを有し総事業費は約49億円。

平成28年4月に熊本地震が発生した。この時、免震構造が威力を発揮した。建物を免振ゴムで地面から絶縁し振動を伝えない工法だ。他の耐震工法に比べ建設費用がかさむ。議会には反対の声もあったが、最大限の備えが患者の命を守った。

「免震構造を備え、また市内在住の常勤医師がすぐに駆けつけてきたことで、発災直後から救急車やヘリ搬送などで数多くの救急患者を受け入れることができた」と、胸を張る病院関係者。

また、救急ヘリポートについての質問には「屋上設置となると気象条件に大きく影響を受ける。患者の搬送も困難だろう」と話した。

田辺市長は桜ヶ丘病院の移転先を津波浸水想定地域にある市有地、清水庁舎とする方針を決めた。屋上ヘリポートや防潮堤等の周辺整備で災害に強い病院になると話す。具体的な説明を求めたい。


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