プリズム

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BayPRESS 797号 /2016年03月19日発行

市は移転候補地に責任を 3.11災害の教訓活かせ

2月定例市議会の質問で桜ヶ丘病院の移転問題を取り上げた。昨年の6月と9月に続き3度目。市長は「真正面から取り組んでいる」と見栄を切るが「いったい何をしてきたのか」と失望する。

山本副市長は、扱いに留意が必要な県の防潮堤整備計画の資料を安易に引用し「災害時にも病院機能は充分維持できる」と断言。また、保健福祉局長は「津波被害時に重症者は他の病院へ。患者は上層階に避難する」としながら「災害時には救護病院として機能する体制が確保されている」と答弁した。おかしくないか?

「清水庁舎が移転候補地として最有力」。その前に津波対策や、清水庁舎の本部機能をどうするか。検証と説明が全くない。責任は最終的判断を下す運営母体と、それを受け入れるか否か清水区民にあるとでも言いたいのだろか。

東日本大震災から5年。3.11の光景が蘇る。死者行方不明者合わせて2万1千余名。その無念に応える術はただ一つ、各地で災害の教訓をまちづくりに活かしていくことだ。

川勝知事は「(市長の)ガバナンス能力には問題がある」と話す。残念ながらこの評価を否定する気にはならない。


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