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BayPRESS 961号 /2024年04月20日発行
それにしても、突然の出来事だった。川勝知事が辞任した。
「花は、散る時期を知っているからこそ美しい。人もそうありたいものである」。記者会見で関ヶ原の戦いの前に自害した、明智光秀の娘で、細川ガラシャの辞世の句を引用した。
美しい散り方とは到底思えない。県民を裏切り、県政を放り出し、逃げた。
職業差別ともとれる失言、厳しい非難に晒されるのは当然。 それでも、来年6月の任期満了までは、県民の負託に応えようとする姿勢は崩して欲しくなかった。
3年前の選挙、知事はリニア工事の影響で生じる「大井川の水を守る」ことを公約に掲げ、約96万票を獲得した。次点 候補に30万票の差をつけての圧勝だった。
辞任の理由にリニア中央新幹線の「開業延期」を挙げたが、県民の多くが知事に託したのはリニア計画の開業延期ではない。大井川の水と、水の源である南アルプスの自然や生態系を守る事だったはずだ。この問題は解決したのか。
託した願いは宙に浮いたままでいる。候補者たちは、この問題をどう評価するだろうか。
静岡県知事選挙は 5月9日(木)告示、26日(日)に投開票される。
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