プリズム

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BayPRESS 911号 /2021年04月24日発行

リニア大井川流水問題で国交省  「最初に結論ありき」は本市でも

 映画『記者たち衝撃と畏怖の真実』。
 イラク戦争の大義名分となった大量破壊兵器の存在に疑問を持ち、真実を追い続けた記者たちを描いた実録ドラマ。

 大手新聞社が大統領の発言を信じて報道する中、地方紙の記者たちが疑念を抱き取材を開始する…。
 正確な情報に基づいた上で結論を出したのか。それとも、まず結論ありき。都合の良い情報を元に議論を行ったのか。

 リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流水問題。17日、18日の両日、静岡新聞が朝刊一面で報じた。
 『平年雨量超す年を「渇水年」』『国交省会議でJR説明』『国交省会議中間報告案 「県性格性欠く」』…。JR東海は取水制限の無い年を渇水年と説明し「渇水季に流量は維持されると結論付けた」(同)。

 川勝知事はリニアそのものに反対ではない。「自然への影響を正確に検証しないと取り返しがつかない事になる」と話す。国交省会議は最初から結論ありきだ。

 静岡市も同じ。東静岡駅のアリーナ、新清水庁舎、海洋文化施設の建設、そして、桜ヶ丘病院の移転、現清水庁舎の耐震診断。いずれも、正確な情報に基づいた上での方針決定とは到底思えない。


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