このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。
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BayPRESS 908号 /2021年03月06日発行
10年前の4月20日深夜、静岡県ボランティア協会のスタッフ達と上野駅から東北へ向かう高速バスに乗った。目的地は後方支援基地、遠野市の災害ボランティアセンター.ここを拠点に、22日まで釜石市、大槌町、山田町を回った。
車窓からまちの惨状がはっきりと見えてくる。潰滅と言う言葉以外に表現のしようがない。ため息もをつく気力もなくなっていく。
震災から一か月。海底の土が削り取られて黒く濁った津波は埃となり、かすかなヘドロ臭とともに被災地を覆っていた。
どこの市町でも、生存者の確認に追われていた。死者1万8131人。行方不明者2829人。
想定される南海トラフ地震は東北大震災の被害を大きく上回る規模になる。
いつ起きるのか。現代科学でははっきりと予想できない。
ただ、「今日一日、地震が来なかった」と安堵の裏で、地震エネルギーは少しずつ蓄えられ巨大化している。
自然への畏敬と畏怖、そして命の大切さ。多くの人たちが、命を賭して残した教訓は絶対に忘れてはいけない。
このまちの3・11 は、明日かもしれない。
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