プリズム

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BayPRESS 795号 /2016年02月20日発行

田辺市政に募る不信感 桜ヶ丘病院の移転どこへ

市は昨年5月、桜ヶ丘病院の運営母体から、新たな移転候補地について情報提供を求められた。移転が決まっていた高部地区住民は、これまでの経緯から、田辺市長に約束を守るよう求めた。一方、同病院がある岡地区住民は、移転による医療空白を懸念、桜が丘公園内への移転検討を要望し署名簿を提出した。

市長の対応に批判の声が出ている。高部住民には「桜が丘公園への移転はない」と早々と断言。一方の岡住民には「署名を重く受けとめ検討する」とした。双方に十分な説明が無いまま、行政内部で新たな候補地の検討が進む。清水庁舎を解体し病院を移転する案だ。老朽化が進む庁舎解体と、病院移転の一石二鳥を狙う。

「病院の移転と一緒なら解体も納得してもらえる…」。しかし、庁舎は津波避難対象地域で市職員の非常参集さえ難しい。災害救護病院の移転候補地として適切かどうか、事前の検証が不可欠なはず。

最初から結論ありき。「市は候補地の情報を提供するだけ、あとは運営母体の判断。撤退が嫌ならその判断に従うしかないでしょ」。もし、それが市長の筋書きなら無責任極まりない。不信感は募るばかりだ。


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