プリズム

このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。

BayPRESS 956号 /2023年11月18日発行

障がい者たちの将来を自分事に 一連の制度でより過酷な環境に

 2006年に障害者自立支援法が導入され、「障がい者ビジネス」が容認された。これに伴い、例えば、障がいのある人が生活や健康管理面でのサポートを受けながら、共同生活を営む住宅「グループホーム」も一気に増えた。地域で暮らす障がい者にとってメリットはある。しかし、質に関しては様々な評判も耳にする。

 本市にも70を超えるグループホームがある。そのうち二分の一が株式会社等の運営だ。中にはそこに暮らす利用者の利益を守れない状況が懸念されるホームもあるという。

 市の調べでは、本年8月末までの直近 一年の通報等件数は 30件。内訳としては、利用者への暴力等虐待疑いに関するものが10件、施設職員の言葉遣いやサービス内容に関するものが 10件、家族や地域住民等への説明不足に起因するものが10件だった。

 一連の制度は、特に重い障がいをもつ人たちをより過酷な状況に追いやっていないだろうか。 私たち自身、障がいのある子どもの親や祖父母になった(なる)かもしれない。 自分事として障がい者たちの将来の事、考えてみる必要があると思う。


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