プリズム

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BayPRESS 966号 /2024年09月28日発行

市内全公共施設中最低のランク 清水庁舎の耐震性能を考える㊥

 昨年市はもう一つの診断、第三次診断法を実施した。結果 は耐震ランクIII。本震で倒壊する危険性があるという。耐震性能区分の中で最低のランクだ。6月発表された、共建築物の地震対策の現状では、市内全1191の公共施設のうち、耐震ランクIIIは僅かに3施設。

 昭和56年6月1日 の建築基準法改正前に建設された東部学校センター(昭和48年)と、高部生涯学習センター(同53年)、清水庁舎は昭和58年の完成だ。

 前清水庁舎の設計は丹下健三氏。国立代々木競技場や広島平和記念資料館本館などを設計、世界的に知られる建築家だ。その庁舎を僅か築25年で解体、現庁舎を建てたのは、現庁舎に東海地震を想定した強い耐震性能を求めたからだ。

 第三次診断法は建築基準法改正前に建設された建築物対象の診断法。市当局は、清水庁舎の構造は建築基準法が改正される前の古い設計だというが、法改正直前に莫大な予算をかけ、改めて古い設計で庁舎の建設に着手するはずがない。

 第三次診断は適切なのか。安全を求める姿勢は理解できるが、納得できる説明を求めていく。(つづく)


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