このまちの未来について、風間しげきが思うことを綴っていきます。皆様のお声もぜひ、お聞かせください。
プリズム一覧へ
BayPRESS 886号 /2020年03月14日発行
『休校中のミラノのヴォルタ高校のスクィラーチェ校長が、同校のHPで生徒たちへ送ったメッセージが話題になっている』。ローマ在住35年の書籍翻訳家、上野真弓さんがブログの中で翻訳し取り上げた。
校長は『マンゾーニの名著 “許嫁”に書かれたペストの流行を引用し「今の状況で最もリスクが高いのは、社会と人間性を台無しにすることだ」というメッセージを同校のHP上で生徒たちへ送った』。
『ここにはすべてが書かれています。外国人を危険と見なすこと、最初の感染者を執拗に探すこと、病気を蔓延させた疑いのある者の追跡、デマを煽る声、馬鹿げた治療法、生活必需品の買い占め…』。
生徒たちに『冷静でいること、集団パニックに巻き込まれないこと、予防対策をして、日常生活を続けること』と呼び掛けた。
さらに、『このような出来事における最大のリスクは、社会生活と人間関係が毒され、市民生活が荒廃することです』とし、『私たちの最も貴重な財産である社会と人間性を守るために、理性ある思考とともに行動しましょう』と結んだ。
蔓延していくのはウィルスだけではない。私たち大人こそ、不安を鎮め冷静な行動を。(K)
記事の一覧へ